次の日の朝、1人で登校して来ると、

「輝笑おはよう!」

伊織が後ろから走ってきて私に声をかけた。

「おはよう、伊織。」

挨拶を交わし2人で隣に並んで歩いていると

「おはよう輝笑!
あ、伊織ちゃんも!」

と後ろから声がする。


この学校で私のことを呼び捨てにするのは伊織以外に1人しかいない。

案の定、後ろにいたのは龍矢くんで、他に男の子を2人連れて3人で登校して来たみたいだった。

伊織が龍矢くんに向かって言う。

「あたしの名前知ってんだ?」

「クラスの人の名前は昨日のうちに全部覚えちゃったからね。」

龍矢くんはニコッと笑ってそう言った。

(今日も朝からかっこいいな…)


すると、1人の男の子が話し出す。

「輝笑って書いてきえって読むんだね!
何て名前なんだろって思ってたけど。
俺、佐藤 恭介(さとう きょうすけ)!
伊織と幼なじみなんだ。よろしくっ」

と言うと、ニコッと笑ってみせた。

(伊織の幼なじみなんだ。
どおりで似たようなこと言うんだな…笑)

もう1人の男の子も話し出す。

「俺は桐生 藍人(きりゅう あいと)。
ちなみに恭介と伊織とは中学から一緒なんだ。
ってことで輝笑ちゃんもよろしくな。」


恭介くんは、ニコニコしてて明るくてクラスの盛り上げ役って感じ。

藍人くんは、話し方とか雰囲気が大人っぽくて同級生に見えない。

そんな2人に共通して言えることは、龍矢くんの横に並んでも引けを取らないくらいイケメンさんってこと。

3人でいるとただならぬオーラが…

伊織もショートカットがよく似合う美人さんだから、私なんか場違いだな。