あんな仕草、棗みたいな綺麗な顔でされると、たまらない。まさに少女マンガの王子様だ。
男の子とあまり接することのない私の心は簡単にときめき、ちょっと頬が赤くなっていた。それに気づいたのか、お姉さんはふふ、と笑う。
こちらもこちらで歳を感じさせない、華が咲いたかのような可憐な笑みだった。
「私が言うのも何だけど、二人ともかっこいいでしょ?」
「あっ、いや、別に、そういうのは……」
自分でも呆れるくらい、しどろもどろだった。まだ熱い頬を誤魔化せるわけないのに、とちょっと自己嫌悪。
「まあ、遠慮しなくていいのよ。寧ろどちらかお婿に貰ってくれると嬉しいわ」
「いいい、いえっ!かっこいいとは思いますけど、こ、これから同居させていただきますし、下心なく接していきたいですし……」
「ふふ、冗談よ。向日葵ちゃんは二人にはもったいないくらい、可愛いからね。さ、行きましょう」
お世辞にしろ、そうじゃないにしろ、可愛いと言ってもらえるのは嬉しかった。……それにしても、お姉さんの冗談は妙に生々しくて、心臓に悪い。危うく本気にしかけてしまった。
立ち上がったお姉さんの後を追う。部屋を出る時、開いたドアの隙間から座っていたソファを見た。
ここから笑って、ばいばい……とか、私にはハードルが高い…かな。
男の子とあまり接することのない私の心は簡単にときめき、ちょっと頬が赤くなっていた。それに気づいたのか、お姉さんはふふ、と笑う。
こちらもこちらで歳を感じさせない、華が咲いたかのような可憐な笑みだった。
「私が言うのも何だけど、二人ともかっこいいでしょ?」
「あっ、いや、別に、そういうのは……」
自分でも呆れるくらい、しどろもどろだった。まだ熱い頬を誤魔化せるわけないのに、とちょっと自己嫌悪。
「まあ、遠慮しなくていいのよ。寧ろどちらかお婿に貰ってくれると嬉しいわ」
「いいい、いえっ!かっこいいとは思いますけど、こ、これから同居させていただきますし、下心なく接していきたいですし……」
「ふふ、冗談よ。向日葵ちゃんは二人にはもったいないくらい、可愛いからね。さ、行きましょう」
お世辞にしろ、そうじゃないにしろ、可愛いと言ってもらえるのは嬉しかった。……それにしても、お姉さんの冗談は妙に生々しくて、心臓に悪い。危うく本気にしかけてしまった。
立ち上がったお姉さんの後を追う。部屋を出る時、開いたドアの隙間から座っていたソファを見た。
ここから笑って、ばいばい……とか、私にはハードルが高い…かな。
