「いやいや、ちゃんとそういったものはついてるさ。
ただ、話があるんだよ。」

は?話ってなんだよ。電話で話せばいいだけの話だろうがよ。

「なんで今じゃダメなんだよ。」

「電話で済まされるなら話してるがな。」

嗚呼、話にならねぇ。埒があかねぇ。

「わーったよ、行けばいいんだろ行けば。」

「ふっ。ということで待ってるからな。」

なんで鼻で笑われなきゃならねぇんだ。

あいつの手の上で転がらされてる気がするのが気に食わない。

行かなきゃ報酬も貰えねぇんだろうな…。

行くしかねぇじゃん。

玄関に掛けてあるバイクの鍵を手に取り奴の屋敷に向かった。



確かこの辺だったよな…。

何処だ?と思いながらキョロキョロすること数分…。

大きな屋敷を見つけた。

つーか、門に誰か居させろよ。

って如何にもな感じがしてアウトか?

まぁ、その辺にバイクを取り敢えず駐めとくか。

路肩に駐め、屋敷のインターホンを押した。

が、しかし誰も出ない。

あん?てめぇがこいっつたんだろーがよ。

誰も出ねぇってどういうことだよ。

連打してやろうか、あ?

と思って行動に移そうとした瞬間、門の端にある小さな出入り口の戸が開いた。

やっとかよ、待たせてんじゃねぇよ。