ったく、なんで態々こっちが昼間っから向こうに出向かなきゃならないんだ。


事の経緯は数時間前……。


---PRRRRRR…

ん?誰だよ。

そんなことを思いながら黒の折りたたみ式のそれを手に取った。

チッ、あいつかよ。

---ピッ

「はい、なんだ」

「よぉ、おはようごさいます。黑城さん?」

こいつ人の名前強調して厭味なやつだよな。

嫌いなんだよな、こういう奴。

「で?極宗會の頭がこんな朝早くに電話なんかなんだよ?」

「例の件、もう調べがついたと言っていたが、此方に来てもらってもいいか?」

あ゛ぁ?何言ってんだ、こいつは。馬鹿なのか?

「は?なんでこっちは頼まれたのに、あんたの所に行かなきゃならねぇんだよ?あんた、常識ってもん知ってんのか?」