素直な気持ち。

その日の朝は、目覚めがよく、自分でも驚くほどだった。

身支度をして、制服を身につけて。

足早に階段を降りた。

すると、まだ誰もいなくて。
なんだか、そんなひとりぼっちの朝が、心地よい。

窓を全開にしたい気分だ。

でも、そんな事はできないな、と自分に言い聞かせながら、冷蔵庫を開けた。

いつものように、豆乳のパックを取り出し、コップを探す。

コップ、コップ…

「あら、早いのね、今ご飯作るわ」

今、起きたばかりのお母さんだった。

ボサボサ頭だ。

うちのお母さんは、銀行員で、仕事場では完璧な女性と言われているらしい。

家では全くだが。

「いや、今日は朝ごはんいーや。早く行かなきゃだし」

「あら、そうだったの?ごめんね。
お昼どうする?」

「購買で買うからいーよ。
じゃあ、行ってくる。」

手に持ったコップに豆乳を少し入れて、ゴクゴクと素早く飲んだ。

コップをさっと洗い、急いで靴を履き、外に出る。