肩で息をして来てくれたのは、仁ではなく崎守くんだった。

『なんで来たの?別に一人でよかったのに。』


こんな態度怒るよね。でもこの際離れて欲しい。だって明日仁に会うんだもの。崎守くんには離れてもらわなきゃ。


私になんか同情している暇はないよ。これは私なりの崎守くんへの思いやりというものかもしれない。

『は?怖かったんじゃないの?ホントは。』

崎守くんがそう言った。

『怖くなんかない。ていうか、崎守くん迷惑なん……だ……けど……』