―――プルルルル―――


『よっこいしょ。
はいもしもし?神咲ですぅ』


その先は覚えてない、ただ気づいた時にはとなりにいつもいた両親が
冷たくなって、寝ていた。


何が起こったかなんてわかんなかった。
4歳の私にわかったことは、


母と父はもう帰ってこないということ。


でも涙なんて出なかった。私の体は
それをすんなり受け入れていた。


私から笑顔が消えたのは
それも一つの理由なのかもしれない。


こんな過去誰にも知られない。


あの人以外には。