その一年記念日が終わり朝起きた時にはとなりにいたはずの仁はいなかった。


代わりにひとつの手紙を残した。その手紙の内容は私の中からずっと消えないでいる。


澪へ

いきなり居なくなってごめんな。


なんて俺は甘い言葉言う奴でもないけどな。澪は知らなかったかもしんねーが、俺はお前のこと好きでもなんでもなかったぞ?
てか両親が死んだとか俺には関係ねーし。

俺が興味あったのはお前の財産、お前の父が銀行に大量の金振り込んであんの知ってたか?俺はあれ目当てでお前に近づいたんだ。

お前はまんまと騙されてくれたから楽だったよ。でも貢がねーし。

興味なくなったから。もう会うことはねーだろうな。