赤面彼女




「膝…


痛い…」



女の子の膝は擦りむき、かなりの血が出ていた。



「…あちゃ〜


血出てんじゃん



立てる?」



「…ん、


大丈夫!


もう痛くないっ」



女の子はゆっくり立ち上がるとニッコリと笑ってそう言った。



「…でも


ちゃんと消毒してもらわないと…





ひとみ!



保健室行くよ!!」



そう言って大人っぽい女の子は女の子の手を引っ張って歩き出した。



「えっ!?



大げさだよ!



こんなの水で洗っとけば大丈夫だよ!」



「だめ!



そんなことしたら跡残るよ!?」



どうやらこの子は心配性らしい。



「う…



それはやだ…」



「なら行くわよ!



ほら、早く!」



「はぁ〜い…」



女の子は渋々歩き出す。


俺たちの横をサラサラとした髪が通り過ぎて行く。



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