「…なにそれ」 「経験者からの忠告な」 「ちょっと、」 じゃあな、と手をヒラヒラさせて住田は出ていった。 なにあいつ、こんなことを言うためだけにここへきたの? ……みんな、恋とか愛とか。 ケーキを作ってくれる、優しい先輩。 …それじゃ、ダメなの? 「ちょっと、燐ー?」 その時、彼の名を呼ぶ、甘い声が聞こえた。 …燐ちゃんの声みたいな、優しい優しい甘さじゃなくて。 私でも胸焼けしそうなくらいの、甘ったるい声。 …違うよね? 燐ちゃんじゃないよね?