「……くしゅっ」 びくっとして、千世ちゃんを見る。 彼女は寒そうに体を抱えて、顔をしかめていた。 「……」 僕は自分の着ていたカーディガンを彼女にかける。 そうすれば、僕のカーディガンをきゅっと握り、幸せそうな顔になる千世ちゃん。 また胸が締め付けられた。 まだ、このままで。 まだ、先輩として。 あの男の子にはない、 僕だけの特権を持たせて。 ねえ、お姫様。