「気持ち良さそうに寝るな…」
その、可愛らしい寝顔を見つめる。
いつも、僕を見る大きな瞳は閉じられていて、胸が音をたてる。
あんなに気持ち良さそうに寝て。
僕をそんなに信頼してくれているのか。
僕だって、男なのに。
…千世ちゃんは、僕を過大評価しすぎだ。
千世ちゃんと出会って1ヶ月が過ぎた。
あの日から、僕は変わった。
…彼女に、見つけられたときから。
『見つけた』
見つけられた、って思った。
僕を王子様とか、可愛いことを言って。
僕は短時間で彼女に惹かれた。
「…ん、」
彼女の手が強く握っている、そのカメラ。
僕のために、使ってくれてるそのカメラ。
「…ごめんね」
謝ってその手に触れる。
小さい手からカメラを抜き出すのは簡単で。
逆に折れそうな細い手の方に意識が持っていかれた。

