「残念、千世はもう撮る人決まってるんだよ」 「えっ?」 「人じゃないけど!違うのもたくさん撮りたいけど!」 なっちゃんがにやにやしながら私を見る。 住田の視線も感じて、なんだか恥ずかしい。 「……おとこ」 「ちょっと、なっちゃん!」 「いいじゃん、誰かは教えるつもりないし」 当たり前だよ、と言いながら住田を見る。 「あれ、住田…?」 住田はもう、いなくなっていた。 「あーあ、残念」 「なっちゃんが余計なこと言うからでしょー?」