「なになに、杉田部活入んの」
ドキッとして、勢いよく振り返る。
「…でた」
静かになっちゃんが呟く。
急に聞こえた声の主は、同じクラスの住田だった。
名字が似てて出席番号も後ろ。
何かと関わってくる変な人。
でも関わりがあるから、男子のなかでは一番仲がよかった。
「う、うん」
「何部ー?」
「写真部」
「へー、じゃあ俺撮ってな」
えっ、と住田を見つめる。
サッカー部の住田は、照れたように笑う。
「俺、サッカーしてるとこかっこいいと思うし?」
「……」
「黙るなよ、恥ずかしいだろ」
日に焼けた肌を赤くさせた住田。
…燐ちゃんとはまた違った照れ方。

