「声かけなくていいの?」
「いいよ、燐ちゃん楽しんでるときに邪魔したら悪いし」
楽しそうな燐ちゃんを見れただけで十分。
行こ、と歩き出したその瞬間………
「ちっ、千世ちゃん!」
私を呼ぶ甘い声が聞こえた。
「…私先いっとくね」
「えっ、なっちゃん!」
「まだ時間あるからゆっくりしといで」
そう言ってすたすたと消えたなっちゃん。
後ろ姿を見ていたら、急に腕を捕まれた。
「…燐ちゃん」
「こんにちは、千世ちゃん」
また燐ちゃんはふんわりと笑う。
「次移動なの?」
「そうだよ」
「そっか、だからここにいるんだ」

