「…お、王子様?」 「そう! 私ずっと、お菓子を作ってくれる人を探してた」 目を丸くさせた燐ちゃんは、はっと我にかえったようで、だんだんと顔が赤く染まっていった。 「僕が、千世ちゃんが探してた人なの?」 「うん、だって私燐ちゃんの味忘れられなくなったんだよ!」 あのとき感じた甘い匂いが、 あのとき食べたあの味が、 私に魔法をかけたんだよ。