空と君との間には

「結城の場合は、重症で未だに根治手術が終わっていないんだ。かなり運動制限や塩分糖分制限も厳しいらしい。普通なら簡単にできるようなことが、結城にはハードワークなんだ」


「…… そんな」


「元気そうにしてるけど、かなり用心してるし、食事制限も自己管理も徹底している。なのに、口に出して辛いって言わない」


紗世の目頭が熱くなる。


「紗世ちゃん、もしも紗世ちゃんに嫌がらせが及んだら、結城は紗世ちゃんを守るために、今以上に無理や無茶をする」


紗世は驚きと不安で泣き出しそうな顔だ。


「俺は編集長が、あいつに紗世ちゃんをつけるって話が出た時、反対したんだ」

相田が真剣な目を向ける。


「編集長は1人で、何人も作家を担当してる結城の負担を少しでも軽くと思って、紗世ちゃんを結城につけるんだって、俺や黒田さんの反対を押し切ったけど ……」