好きな歌。

私も貴方も好きな歌。


「これは何でしょう」

子どものような様子の貴方の声と聴き慣れたメロディが耳を舞う。


「あ…私の好きな曲」

「そう。アコギで聴くとまた違っていいでしょ。」

そう言って聴かせるように奏でる。



貴方の声に歌われる

私の大好きな歌を

私も小さく口ずさむ。


真夜中の電話。


このまま時間も世界も止まればいいと

初めて思った。