終わらないMelody【短編】

どうしたらいいか、分からなくなる。

どんな顔をして、新と向き合えばいいか、分からなくなる…。

ねぇ、どうしたらいいの?

あたしに…どうして欲しいの――…?





「―…泣き止みましたか?」

あれから少し時間が経って、ついさっき、昼休みを告げる鐘がなった。

心配そうに、俯くあたしの顔を覗き込む新。

あたしは小さく頷いた。

「ごめんね、新。もうお昼だし戻ろうか?」

おもむろに顔を上げ、優しく新に微笑み掛ける。

すると新は、申し訳なさそうに笑った。

「すいません、先輩。俺はいいんで、先に帰ってて下さい」


「…そう?分かった」

この時、あたしは新の言った事を特に気に留めていなかった。

「じゃあ…また」

「うん、またね」


そう、別れの挨拶を交わし、あたしは自分の教室へと向かった。