「ちょっとー!朝からラブラブだったじゃん!みんなの噂の的だよ!」
「勘弁して。」

結々は私をツンツンつつきながら笑顔で言う。

あれから無事に登校した。
でも、友野が堂々と正門から入った為、一気に噂の的。

友野は教室の真ん中で友達とへらへら笑ってる。
対して、私は、女子からすごく痛い視線を送られている。

別に私は友野と付き合っていない。好きではない。と言ったけど「ならなんで手を繋いで登校してきたの!」と言われてしまった。

あっちから繋いできた。と言えば「ありえない!」と言う女子にイラついている。

何かいい対処法はないのだろうか。
と考えていると背後から「あのー。」と男の声がした。

振り向くとそこに居たのは高身長で、少し長めで軽くウェーブのかかったアレンジされた黒髪、一重で切れ長の目の相沢優良くん。
中学の3年間同じクラスだった人。
昔は結構話してたな。

「赤崎さん。少し...来てほしくて。」

相沢くんは少し顔を赤らめる。

「わかった。 」

私は結々に手を振って相沢くんについて行く。

着いた先は図書室。