帰り道、私は一人歩きながらさっきの出来事を思い返していた。




高橋くん………。



あの子と付き合うんだ……。



教室から出て行く時に二人は集団に囲まれながら、携帯を取りだして番号を交換していた。


告白した女の子は、とても嬉しそうだった…。




そうだよね。


あんなに想われてるなら、付き合おうって思っちゃうよね。



それに、可愛い女の子だったし。




高橋くんにピッタリ………、



「…………っ。」




なんで?



なんで私、



こんなに胸が苦しくなるの……?



それになんだかすごく嫌な気分……!




なんでこんなにもイライラしてるの?!



さっきの事はまるで私と関係の無いことじゃない!!




それなのに……。




間近で見てしまった告白のシーン。



それは私の脳裏に焼き付いて、卒業式前日まで離れなかった。