「分かった。ありがとう。」





「え、良いんですか・・・?」






「なんで言い出しっぺが驚いてるんだよ」







そう言って笑ってくれた先輩に緊張感が一気に解れる






「怒られるのもちょっと覚悟してたので」






「いや、そんな事はしないよ。ただ、一つだけ約束して。」






「・・・約束?」







「急がないで。桐谷ちゃんが焦ってどうこうして欲しくない。
俺は恵にぶつかった後もずっと見てきた。チャンスをうかがってきた。それでも今こんな状況。
直ぐに何かが変わるなんて無理だと思うから」







「・・・はいっ。」






2人の仲を壊したいわけじゃない






さっき見た、武内先輩と話している神谷先輩は凄く楽しそうで、嬉しそうで。






その時をしっかり大事にしているのが伝わってきた






そんな大事な時を私なんかが壊さないようにしないと






「ありがとう。なんかあったら直ぐにLINEな!」






「了解ですっ!」






それから私達はグラウンドに戻ってそれぞれ閉会式に参加した。






私はクラスの打ち上げにも参加して楽しいひと時を過ごした