いつだって

失う代償は、大きかった。

手に収まらないほどの宝を

あっという間に失ってしまった。

そのためなのか、

気付かぬ間に失わないように

その宝を命がけで守ろうとした。

だけどその宝は

私が心を開こうとすると

崩れていく。

だから私は

誰にも心を開かない。

もうなにも失いたくない。