心の居場所


私はベッドに横たわり、右腕を見る。

ギプスで固定され動かない。

バスケ、しばらくできないんだ…。

ヴーヴー ヴーヴー

ケータイのバイブが静かな部屋に響く。

電話か。

鳴り止まないバイブで電話だとわかる。

「…もしもし。」

『あ、俺、悠星だけど、腕大丈夫か?
練習中に悠奈が倒れたって聞いて…。』

もう耳に入ってるんだ。

「骨折っちゃった…。
全治一ヶ月ちょっとだって…。」

心配かけないように、なるべく明るめな声色で言う。

『は!?
骨折ったって…。
お前、なんでそんな平気そうなんだよ!
バスケやってるときめっちゃ楽しそうな顔してんのに、なんで…。』

悔しそうな声が機械を通して聞こえる。

「…。」

なんで、悠星くんがそんなに悲しそうなの…。

『なぁ、今家出れる?』

「え?」

時計を見ると今は4時すぎ。

出れる時間ではある。

『今お前の家の前にいるんだけど。』

「え!?」

嘘でしょ!?

カーテンを開けると、家の前にたしかに、悠星くんの姿があった。

私は急いで玄関へと向かった。