心の居場所


『ごめんごめん。
いやー、腹いてぇ。』

「そんなに笑うこと?」

少しふてくされる。

『いやーだって、呼び捨てでくるかなーって思ったけどさ、悠奈のことだから、絶対悠星くんとか呼ぶなーって思ってたら、当たっちゃってさー!
あー、面白かった!』

それだけであんなに笑っちゃうのか。

「だって、男の子のこと呼び捨てって弟以外したことなくて…。」

『そっかー。
なら、そのうち悠星って呼んでもらお!
あ、悠奈さ、祭りんとき、浴衣で来いよ。』

"悠奈"って呼び捨てにされるたび、私の胸が高鳴るのがわかる。

「え、浴衣で行くの!?」

浴衣って着付けとかめんどくさいし、暑いし、歩きづらいし、大変だからあんまり好きじゃないんだよね…。

『はぁ!?
祭りっつたら浴衣だろ!?』

そうだけど…。

んー、でも、去年は受験とかで忙しくて、浴衣とか着てないから、今年は着ようかな…。

きっと、25日くらいしか着る機会ないし。

「わかった。
浴衣でいくね。」

『よっしゃ!
楽しみにしてる!』

ふふっ。

「かわいい。」

『え?』

「え?
どうしたの?」

『え、いや、お前が急にかわいいっつったから。』

「え、うそ!?
心の声が漏れてた!?」

『ぶっ!
お前、心の声漏れてることけっこうあんな。』

そ、そんなにあるかな?