「も、もしもし…。」
少し声が震える。
『おう。
お前、まだ起きてんの?』
「え、あー、うん。
さっきは、急に切っちゃってごめんね……。」
『あー、いや、べつに慣れてるし平気。』
慣れてるんだ。
「な、なんで電話してきたの?」
『いや、特に用はねぇけどさ、LINEより、話してる方がいいかなって思っただけ。』
なんか変な感じ。
声しか聞こえないし、近くにいるわけじゃないけど、なんか日向くんを近くに感じる。
「ふふっ。」
あ、笑っちゃった。
『なんだよ、急に笑って…。』
「えー、なんでもないよ。」
『悠奈ちゃん、テンションおかしい。
ってかさ、悠奈って呼んじゃダメ?』
呼び捨て…。
男子に呼び捨てって初めて。
「いいよ。」

