「あ、着いたよ。」
千夏ちゃんが指を指した家を見る。
表札には、ローマ字で"Sano"と書いてある。
ピンポーン
インターホンを鳴らしてすぐに、
ガチャッ
弟と思われる男が出てきた。
「悠奈!」
弟は俺に近寄り、悠奈ちゃんを俺から引き離そうとする。
その時に一瞬浮かんだどこか痛めてそうな表情。
「あ、いや、このまま運ぶ。」
俺はそう言い、勝手に家に上がる。
「は?
悠星!?」
春樹が俺の名前を呼んだが俺はそれを無視して、そのまま家に上がった。
「おい、弟。
こいつの部屋どこ?」
弟はすぐに
「2階の目の前の部屋。」
と、言った。
階段を上がってすぐ。
ここか。
俺は扉を開け、悠奈ちゃんの部屋に入る。

