「なんでお前がいんの?」
春樹は、冷ややかな目で俺を見つめる。
「悠奈!!」
千夏ちゃんは、マットの上で寝ている彼女の元へ駆け寄る。
「片付けてたら、用務員さんに閉められたんだよ。
ケータイも部室だし、連絡のしようもなかった。」
それを聞くと、春樹は少し柔らかい目線を向けた。
「悠奈ちゃんになんかした?」
「は?
するわけねぇだろ?」
なんなんだよ。
「だよな。
本命に手出せるほど勇者じゃねぇよな。」
春樹の言葉に少しイラつく。
「あー。
どうせ俺は臆病者だよ!」
俺は部室へと向かった。
「ま、待って!」
腕を掴まれた。
振り返ると千夏ちゃんがいた。
「悠奈を暗闇に一人にしないでくれてありがとう。」
「ん。」
俺はそれだけ言うと、また部室へと向かった。

