「なぁ、なんで男が嫌いなの?」
さっきまで笑っていたのに急に真面目になる日向悠星。
「あ、あなたには関係ないでしょ。」
彼の瞳は、真っ直ぐに私を見ていて、それに耐えられなくなり、私は彼の目線から目をそらす。
「関係あるよ。
だって、好きなコのことはなんでも知りたいって思うから。」
表情を全く変えずに、当たり前のことを言うような口調で話す彼。
私は少しずつ、彼に私が男の人が嫌いな理由を話した。
「私ね、今弟と暮らしてるんだ。
お母さんもお父さんもいないの。
お父さんは、他の女の人をつくって出て行った。
お母さんは私が憎くて私たちを捨てた。
私のお父さんはね、お母さんがいない日に必ず女の人を家に入れるの。
それも毎回違う人。
リビングからさ、響くんだよね。
声が。
耳をつんざくような女の人の声。
痛かった。
心がものすごく。
どうして、一生の愛を誓った人と暮らしている家でそんなことができるんだろうってずっと思ってたの。
でも、答えが出る前に、お父さんは出て行っちゃった。
それが私が中学校1年生の時。
私の顔ね、お父さんにものすごく似てるんだって。
お母さんは、私の顔を見るたびに嫌気がさすんだって。
だから、お母さん、私たちのこと捨てて、出て行ったの。
2人ともどこにいるかなんて知らない。
知りたくもない。
私のお父さん、最低でしょう?
あの人のせいで、家族が壊れたの。
あの人のせいで、私は男の人がみんな汚らわしく思えてきたの。
それが、私が男嫌いの理由。」
一通り話し終わり、彼の方を向くと、彼は真剣な眼差しで私を見つめていた。

