「ん?どうした?」
爽ちゃんが首をかしげて、私を見つめ返す。
私もその瞳をじっと見つめて、少しの間沈黙が流れた。
「…結羽?」
柔らかい声で名前を呼ばれる。
それだけで幸せな気持ちになってしまう。
「あのね…。」
私は、優しい笑みを浮かべながら向き合ってくれる爽ちゃんが、
軽口を叩きながらも、妹として大切にしてきてくれた爽ちゃんが、
ちょっとテキトーな所があるけど、真っ直ぐな心を持つ爽ちゃんが、
ずっとずっと…大好きだった。
…だからね、爽ちゃん。1つだけ、伝えさせて。
「…さようなら」
この気持ちを、ありがとう。
あなたに恋する気持ちを、ありがとう。
最後まで伝えられなかった想い…これは私だけの、隠し事にするね。

![惚れてます、完全に。[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.787/img/book/genre1.png)