「爽ちゃんはまだ、恵さんのドレス姿見てないの?」
「あー、うん。どんなドレスを着るかさえ、お楽しみだからって言って教えてくれなかった。」
おかげでこっちはソワソワしまくりだよ、なんて笑ってみせる爽ちゃんに、そうなんだ、と頷く。
「…でもさ、女心としては、やっぱり一番綺麗になった自分を見せたいじゃない?
好きな人を、とことん喜ばせてあげたいんだよ。」
「うん、きっとそうだよな。伝わってる。」
私の言葉に幸せそうに頷いて、それから爽ちゃんは、ちょっとからかうような表情と声になった。
「それにしても、結羽が女心について語るなんてな。
お前もいつの間にか成長したもんだ。」
「えー、今更?」
軽く膨れてみせると、ほらやっぱり子供だ、と笑われる。
…でもね爽ちゃん、私はずっと前から、爽ちゃんに恋してきたんだよ。
だから私は、同じように爽ちゃんに恋する恵さんの気持ちを、きっとすごく理解できる。
可愛い自分を見て欲しいって…今だって思ってるもん。

![惚れてます、完全に。[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.787/img/book/genre1.png)