【短編】はくだく【BL】


 お風呂から出て尊の部屋に入ると、尊は上半身裸で筋トレをしていた。

 心臓がバクバクしてるのがバレないように、尊を見ないようにしてクッションに座った。

「お前、なんだよ、その格好…鎖骨…ダボダボじゃねえか」

 尊は筋トレを中断して言った。

「え、いや、お父さんのパジャマ借りた」

「なんでだよ?自分のは?」

「忘れたから取りに行くって言ったら、お父さんが貸してくれたから、いいかなーって」

「はあ?」

「なんか、ごめん」

 尊がさっきから何に怒ってるのかがわからないけど、僕に怒ってるのだけはわかる。

「いや、別にいいけど…」

 尊は僕から視線をそらして、部屋から出て行った。

 せっかく泊まりにきたのに、全然いい空気じゃない。

 むしろ普段より空気が悪い。どうしてだかわからないけど。