【短編】はくだく【BL】


 尊がお父さんを呼びに行ってから数分後、ドタバタと足音がしてリビングのドアが勢い良く開いた。

「馨!!」

 お父さんは僕を見るや否や、その大きな腕で僕を抱きしめた。

「久しぶりだなあ!何年ぶりだ?」

「先週お会いしたばかりです」

 尊のお父さんが僕に抱きつくのは恒例で、昔は苦手だったが、最近は尊とお父さんの体格がほぼ同じなので、尊に抱きしめられてるみたいで結構嬉しい。

「でも会ったのは外だろ?さすがに外では抱きしめられないからなあ!馨が俺の子供だったらよかったのに!」

「そしたら親父は犯罪者になってたよ」

 あとから来た尊がお父さんを冷めた目で見ながら言った。

「馨は白くて線が細くて本当に女の子みたいだな!175cmの身長がもっと小さかったら女の子だな!」

 お父さんはいつも僕を抱きしめたままひたすら褒める。

「ほっぺもぷにぷにだしな!」

 お父さんが僕の頬をつまんで言う。

 これが尊だったらきっと僕は卒倒してるんだろうな。

「太もももぷにぷにかなあ」

 お父さんが僕の足に手を伸ばした時、その腕を尊が止めた。