どうしてこうなるんだろう。
ベッドの上で尊と向かい合わせに座って、僕の頬には尊の手が添えられている。
つい先ほどまで、僕の予想通り好きな人について聞かれて、バレないように答えていた。
「な、何?」
尊の手が触れてるところが熱くなっていくのが自分でもわかる。
嬉しいけど、お願いだから早く離して…。
「馨は本当にその子が好きなんだな…」
僕の気のせいかもしれないが、尊がとても寂しそうに見えた。
「僕は…尊のこと好きだよ…?」
僕の頬に当てられた尊の手に自分の手を重ねて言った。
僕はいつも言ってしまってからことの重大さに気づく。
「いや、友達として!ね!」
「え?え…ああ…うん、なんかごめんな」
尊は我に返ったようにサッと手を引いた。
バレたかもしれない。気持ち悪いと思われたかもしれない。
背筋に冷や汗が流れた。
その時、タイミング良く尊のお母さんから夕食の知らせが来た。
「飯、食べるか」
「うん」
気まずい空気のまま一階におりた。


