【短編】はくだく【BL】


「はああああ〜」

 大きなため息をついて、僕はその場にしゃがみこんだ。

 どうしてこのタイミングで泊まりの話を持ちかけるんだ。

 また好きな人について問いただされたら、もう隠し通せる気がしない。

 だとしたら僕は行かない方が身のためになるのでは。

 そう頭ではわかっていても、本心は尊と一緒にいたくて仕方ない。

 結局、本心に嘘を付くことはできず、僕は尊の家のインターホンを鳴らした。

 直後、ダダダダッと階段を駆け下りる音がして、勢いよくドアが開いた。

 そこには溢れんばかりの笑顔の尊がいて、僕のことを卑しいものとして見ているようには見えなかった。

 ひとまず安心して尊の家に入った。

「お邪魔しまーす」