【短編】はくだく【BL】


 そんな僕を妬ましい眼差しで見つめる男が一名。

「イケメンは死んだ方がいいと思うぞ」

 尊だ。

 僕の気も知らないで、よくもまあそんな毒が吐けるよ。

 僕は女の子たちからもらうチョコレートよりも、尊の笑顔の方が何億倍も嬉しいんだよ。

 そう言ってやりたい、今すぐに。

「まあまあ、あとであげるから」

「ったく、くれんのは嬉しいけどよ、女の子に申し訳ないと思わないのかよ」

「まあ、好きな人から貰ったものだったら勿体無く思うんだろうけど、ほとんどが知らない子だし、どうでもいいかな」

「まー、イケメンは違うわ。俺なんか母親からのチョコでさえ人にあげたくねえのに」

「それはチョコが好きだからでしょ」

 僕は満面の笑みでチョコを独り占めする尊を思い浮かべた。