指先に囚われて…






「み…る…つ…る、美弦ちゃんっ!」


『は、はいっ!!』


「着いたよ…」


ボーっとして下を向いて歩いていたから、いつの間にか家の前まで歩いてきていたことに声をかけられるまで気付かなかった。


『あ…っと、わざわざ送って頂いてありがとうございましたっ…あのっ…っ!!』


夕さんは全くこちらを見てくれていなくて、なんだか涙が出そうになってきた。


本当はもう少し一緒にいたかったけど、そんなことを言ったらきっと…


『(迷惑…だよね…)本当に、ありがとうございましたっ…それとっ、わっ私っ…ぅっ』