族を辞めてから
大人しく過ごしていたが


ある日事件は起きた。

俺のひとつ上だった男が。

「なぁ。お前の持ってるネックレス
売ったら結構金になんだろ。
売ってこいよ。
で、俺らに奢って〜」

なんて言ってきた。

これは親父の形見で
そんなことはできない。

内心むかつきながらも

「無理っす」

と言うと、

「てめぇ前から生意気なんだよ。
年下なんだからそれぐらい聞けや」

と殴ってきた。