俺、お前に惚れてんだけど。



だいたい横暴すぎるんだよ。


俺様だし、ワガママだし、反省しないし。


あたしがどれだけ困ってるかわかってない。



学校を出たあたし達は、里緒の希望で駅ビルの中にあるケーキ屋タニリキに行くことに。


タニリキはこの辺で有名なケーキ屋さん。


店舗がいくつかあって、あたしも里緒もタニリキのファン。



「わー、どれも美味しそう!」



「迷うな〜!」



ショーケースの中のケーキを見ただけで、今日あった嫌なことがスーッと消えて癒される。


やっぱり甘い物の効果はスゴイよね。



「あたし、マロンゴロゴロモンブランにする!」



里緒が笑顔ではにかむ。


モンブランも美味しそうだけど、あたしはフルーツたっぷりタルトを選んだ。