「おー、そうかそうか。久間は面倒見がいいんだな。どうせなら勉強も見てもらえよ?久間は首席合格だからな。じゃあ授業始めるぞ」



「え?いや……違うんですけど」



忘れたのは、あたしじゃないんですけど〜!



「じゃあ教科書58ページからな」



なんて言ってみたところで、あたしの声は先生によって掻き消された。



そんなー。


完全にあたしが教科書忘れたと思われてるじゃん!



「なんでそんなウソついたの?」



ガマン出来なくなって隣の久間君をキッと睨む。


勝手なことばっか言ってくれちゃって、あたしがどれだけ理不尽な目に遭ってるかなんて久間君にはわからないんだ。


ただ、楽しんでるだけなんでしょ?


あたしを陥れて楽しい?


からかって面白い?


何が目的なの?