「さっさと答えねーと、このまま何するかわかんねーけど?」



「……へっ!?」



「何驚いてんだよ。して欲しいとか?」



「ち、違うよ……」



「じゃあ早く言えよ。お前の好きな奴って誰なんだよ?」



「い、痛いよ」



掴まれた手首が痛くて熱くて。


もう、本当にどうにかなっちゃいそう。



「言ったら緩めてやるよ」



頬が熱い。


熱くて、苦しくて。



「は、晴斗だよ」



もうさぁ、どうしようもないくらい好きなんだ。


晴斗が誰を好きでも、あたしは晴斗が好きなんだよ。



「付き合うのは……晴斗じゃなきゃダメなんだよ」



ポロッと涙がこぼれた。