「なんか喉渇かない?お茶でもしに行こうぜ」
「えっ?いや、あたしはもうかえ」
「いいからいいから」
えーっ!?
ちょ、ちょっと!
グイグイ腕を引っ張られて、どんどん歩かされる。
真田君って、自分の都合ばっかり押し付けて全然人の話を聞かない人だったんだ。
どこへ向かっているのか、晴斗がバイトするファミレス前の交差点で立ち止まる真田君。
「そこのファミレスでデザートでも食おうぜ」
「え?」
いや、それは。
嫌っていうか、もし晴斗がいたらどんな顔をして会えばいいのかわからないし。
「青だ。行くぞ」
「いや、ちょっと待ってよ」
「いいじゃん、パフェ好きだろ?思う存分食べていいからさ。大食いなところも、今思えば可愛かったっていうか」
真田君はそう言ったあと、頬をポリッと掻いてはにかんだ。