「そうだよ、早苗だよ。わー、久しぶりだね〜!元気だった?」
美少女はあたしのことなんて目に入っていないのか、走り寄って来たかと思えば晴斗の反対側の腕を両手で掴んだ。
な、なに?
あなたは誰?
晴斗のなんなの?
「おい、やめろって。あんまベタベタするんじゃねーよ」
晴斗はそう言いながら、早苗さんの腕を振り払う。
「え〜!いいじゃん、久しぶりに会えたんだし」
「よくねーだろ。状況考えろよ」
「あ〜……!デートの邪魔……だよね?」
そこで初めて、早苗さんがあたしを見た。
茶髪のボブが良く似合うナチュラルメイクの彼女は、奏太が通う私立の進学校の制服を着ていた。
小さな顔にスタイル抜群で、お肌もすべすべな上に真っ白。
背も高くて、まるでモデルみたいな早苗さん。



