「断ったし」
「な、なんで……?」
さっきあれだけ不機嫌だったのに、今の久間君からはそれを感じない。
「田野とカラオケに行くぐらいなら、志帆と帰る方がいいからに決まってんだろ」
「……っ」
や、やめてよ。
そういう恥ずかしいセリフをサラッと言うの。
久間君は無意識かもしれないけど、あたしはかなり動揺するんだからね。
久間君の目を見れなくて、キョロキョロと挙動不審な動作しか出来ない。
顔に熱を帯びて、なぜだか全身も熱かった。
「やっぱり俺さ、ダチでいるのムリだし」
うっ。
「これからも今まで通り攻めて行くことにした。俺のことが好きなんだろ?だったら、遠慮する必要ねーしな」
今までにないぐらい心臓の鼓動が速い。
あたしは何も言えなかった。



