「いいのかよ?」
うつむいていると、隣から久間君の声が聞こえた。
『いいのかよ』って……。
「なに、が?」
わけがわからなくて首を傾げる。
久間君はかなり真剣な顔をしていた。
熱がこもったような瞳に胸が高鳴って、おかしくなっちゃいそう。
「行っていいのかよ?」
「えっ……?」
それって……カラオケのこと?
それしかないよね。
なんであたしに聞くの?
「なぁ……どうなんだよ?」
詰め寄られても、どう言ったらいいのかわからない。
行って欲しくないに決まってるじゃん。
だけど、あたしは素直にそう言うことが出来ない可愛くない女だから。
それにね。
あたしは久間君の彼女じゃないから、何も言う権利はない。
「久間君の……好きにしなよ」
行かないで欲しいのに、素直にそう言えなかった。



