声に出してはとてもじゃないけど言えなくて、あたしは小さくコクリと頷いた。


好き……。


久間君が好き。


大胆不適で俺様で強引で、今までたくさん振り回されて来たけど。


優しいところを知ってからは、嫌だとは思わなくなった。


久間君の優しさは本当にわかりにくいけど、まっすぐにぶつけてくれた気持ちに応えたい。



「マジかよ。やべー。嬉しい」



「ちょ、ちょっと……っ」



久間君に引っ張られ、ソファーの上に引き寄せられる。


ギュッと抱きつかれて、あっという間に大きな胸に包まれた。