ほだされちゃダメ。
流されちゃ……ダメ。
もっと知られるたびに、気が変わるに決まってる。
どう返していいかわからずにいると、ちょうどパスタが運ばれて来た。
そのあとは他愛ない会話をして、男性サイズの大盛りパスタをしっかり完食。
久間君はそんなあたしを見て、お腹を抱えながらケラケラ笑っていた。
『デザートは?』とまで聞かれたけど、さすがにお腹がいっぱいで入らなくて。
食べずにお店を出たのだった。
そしてここでも、久間君は奢ってくれた。
ムリにお金を持たせようとすると、すごい勢いで睨まれたから申し訳なく思いながらも甘えることに。
なんだかすっかり拍子抜けしてしまったあたし。



