ぎこちない空気のまま、電車に揺られること1時間。
周りの景色がだんだん都会めいて、初めて見る高層ビルの高さに目を丸める。
ヤバい、こんな都会に来るのは初めてだよ。
窓から空を見上げる。
「わー、すごい」
なんて思わず歓喜の声が漏れる。
都会の空って、こんなに狭く見えるんだ。
それと、初めての場所に冒険心がふつふつと沸き起こった。
ーークスッ
視線を感じて隣を見る。
なぜか、久間君はあたしを見て楽しげに笑っていた。
「な、なに?」
なんで笑うの?
「いや、マヌケ面して眺めてるから、見てて笑えた」
「なにそれ。バカにしてるわけ?」
やっぱり失礼な奴。



