「あの、皆さんが言ってるレベルってどういう効果があるんですか?」

セツの言葉に三人は思わず吹き出してしまう。

「レベルとはな己の肉体を高め…」

「うるさい!肉体派!セツちゃん本当にゲームしないんだねー!かわいい!!」

アリシアのゲーム講座でセツも流れを少し理解したようだ。

「そうなんですね!わかりました!レベルアップします!!」

アリシアは興奮が覚めない様子で可愛い可愛いと騒いでいる。

「では、闘ってみるか。俺のパンチをぶちかましてやる」

たけるは戦いたくてウズウズしているようだ。実際もきっとキャラクターの様に筋骨隆々としたタンクトップが似合いそうな男なのだろう。

取り敢えずやってみよう!そう声をかけ初めてのバトルが開始した。

しかし、初めての戦闘など心に残る戦いなど滅多に出来ない。
ドラナイの定番モンスターのスライムだ。
うおおおお!と叫び声をあげるたけるを尻目にアリシアがいとも簡単に倒してしまった。

「なんだよ、調子狂うな。俺の鉄拳が…」

よく喋る筋肉ダルマ。俺は気付くと又してもモニターの前でにやけていた。