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12月。世間はクリスマス。
「今年のクリスマスはさ、陽香と過ごそうって話しててさ。」
大学の友人である陽香は、私と京太の共通の友人で、私たちの関係を唯一知っている。
「それでね、陽香が京太も誘お!って言ってきたけど、どうせ予定あるでしょって言っておいたよ。」
「普通に暇だったのに。ショックー。」
え。じゃあ私とクリスマス過ごしてくれたってこと?
誕生日は予定あるとか言って断ったくせに。
何なのこいつは。読めない。
「じゃあ・・・陽香に言ってみる」
「いや、いいよ。俺も過ごす人大体は決まってるから。とりあえず康平だろー。」
「康平さんしか友達いないじゃーん。」
「んなことはねぇよ。」
2人で笑う。
私は心の中で後悔する。
一緒に過ごしたかったのに、クリスマス。

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